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三田祭における幻の講演
「日本人の精神」
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| 11月19日産経新聞朝刊一面
【学生に伝えたかったこと】 「公に奉ずる」精神 日本人の誇り語る 【台北18日=河崎真澄】 台湾前総統の李登輝氏(七九)は今月下旬に予定していた訪日のためのビザ(査証)申請を最終的に断念したが、産経新聞は十八日までに、李氏が慶応義塾大の学生サークルの求めに応じて二十四日に都内で行う予定だった講演の原稿全文を入手した。 戦前の台湾で農業近代化に向けた水利事業に生涯を尽くした日本人技師、故・八田與一の事績を引いて、混迷の時代を生きる日本の若者に「日本精神」に誇りをもって生きるよう温かい口調で語りかけていた。 「日本人の精神」と題する講演草稿は李氏本人が今月初めに執筆した。原文は旧漢字と旧かな遣いの端正な日本語で、戦前の日本教育を受けた李氏の思いが、軽やかな口語体で綴(つづ)られている。 講演はあくまで学生を念頭におき、「日本人としての誇りと生き方」に関する考え方を一人の先人として述べた内容。台湾当局の意向や対中牽制(けんせい)など、政治意図はまったく感じられなかった。 「日本の学生の熱心な気持ちに応えたい」と講演を楽しみにしていた李氏は、「一度引き受けた約束を実現できなくて残念だ」と語っているという。 日本統治時代の台湾で東京帝大土木工学科出身の八田が「公に奉ずる」精神を実践し、十年の歳月をかけて完成させた灌漑(かんがい)土木プロジェクト「嘉南大●(かなんたいしゅう)」が、不毛地帯だった嘉南平野を穀倉地帯に変えた意義と、台湾の人々が今も八田に抱く感謝の気持ちを素直に語っている。ダムや水路など「ハード」のみならず、いかに農作業すべきか「ソフト」まで心を砕いた行動力や、肩書や民族の違いで人を区別しなかった八田の人間性に、李氏自身が強く惹(ひ)かれているようすをうかがわせた。 この実在人物を「日本精神の表れ」と李氏はとらえており、「日本精神」こそが国際化時代を生きる日本人に欠かせぬアイデンティティー(帰属意識)であり、日本の資質と実力だと説く。 聴衆の学生に、「皆さんの偉大な先輩、八田與一氏のような方々をもう一度思いだし、勉強し、われわれの生活の中に取り入れよう」と呼びかけて原稿を締めくくっていた。 |
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2002/11/20産経新聞朝刊「産経抄」 訪日を断念した台湾の李登輝氏(七九)の講演全文を読んで、しんそこ 感動した。慶大学生サークルの求めに応じ三田祭で話をする予定だった もので、「日本人の精神」という題がついている。今月初めにご本人が 執筆したそうだ。 ▼李さんが学生に訴えようとしたものは、台湾の水利事業に尽くした 故・八田與一の生涯が示す「公に奉ずる」精神だった。その精神こそが 日本および日本人の精神的価値観であるという指摘だった。八田は技術 者としてだけでなく人間としても優れ、肩書や人種や民族の違いで差別 などしなかった。 ▼李さんの講演に、司馬遼太郎『台湾紀行』で“老台北”として登場 する蔡焜燦(さいこんさん)氏(七五)がでてくる。蔡さんも現代の日本人 が失った「日本の心」を熱っぽく語る“元日本人”なのだった。 ▼講演されるはずの草稿を読んで、この秋、世界文化賞を受けたゴダ ール監督(七一)が最近の日本映画を批評した言葉を思い出した。「日本 民族の顔が見えるような作品がない」と。混迷の時代に生きる日本の若 者たちに、李さんが語りかけようとしたこともそれに近かったのだろう。 ▼さて、この講演のどこに台湾当局の主張や、反中国の政治的意図が ある? 政治家ではなく、ひとりの私人として「日本人よ、胸を張れ、 自信を持て」と語っているだけではないか。言論の自由が保障される民 主国家が、ビザを発給しない理由など何一つないのである。 ▼そうか、わかった。中国へのご機嫌伺いを優先した日本外交はまた もや世界に恥をさらしたが、外務省は李講演を予測して深読みしたらし い。つまり「胸を張れ」という日本の若者に対する李さんの励ましを、 外務省に対する叱責(しっせき)ととった。そう誤解してビザを拒否した のだろう。 |
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講演
「日本人の精神」 (pdfファイル)
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2002/12/15
「日本李登輝友の会設立大会」における講演
「日本精神と台湾精神」 は こちら (pdfファイル)です。 「日本李登輝友の会」設立大会 陳水扁総統祝辞
李登輝氏と「武士道」(矢島誠司)(pdfファイル) |
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